綿谷修写真集 Juvenile


Osamu Wataya



乾いた北の光が降り注ぐ、ただのありふれた川の風景の中での遊びを、子供たちはいかなる設えられた懸命さもなく、だが常在の営みとして真剣に生きている。川の子供の、中間的な「不確かさ」をめぐる一切のコノテーションは、国籍も人種も異なりどれほど遠く離れていても、われわれのすでに引き受けている「負債」であり、かつ存在の支えである。綿谷修の写真は、皆に己の子供時代への気づきを誘うばかりではない。たとえ子供が近傍にいないときにも、良き、そして悪しき「友達」として秘密と謎を共有することの意義と愉しさを説き明かしている。[本書、倉石信乃「外の子供」より]


ラットホールギャラリーでは、2010年7月23日から開催する綿谷修展「Juvenile」にあわせ、写真集を刊行いたします。夏のウクライナで4000kmもの旅の果てに、偶然出会ったティーンエイジャーたちを、数年にわたって撮影したカラー写真55点を掲載、批評家・倉石信乃氏による寄稿「外の子供」を収録しています。

幼年期を過ぎたジュヴナイル(年少)の時代を生きる彼らを、綿谷は「外」からやってきた観察者として、時にユーモアや憂愁を交えながらとらえています。彼らと出会い、「無条件にいいと思えた」という作者が抱いているのは、彼らの時代への憧憬でも、自身の少年時代への追憶でもなく、その存在に対する畏敬にほかなりません。川辺での遊びを真剣に生きる彼らの姿は、遠く離れたところにあっても、作者にとって、またわたしたちにとっても、密着的に近い存在なのです。(プレスリリースより)

綿谷修写真集『Juvenile』
2010年7月23日(金)発売
55点 128頁 ハードカバー
テキスト:倉石信乃「外の子供」
定価:4,000円+税
発行: RAT HOLE GALLERY


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