ガブリエル・オロスコ

Gabriel Orozco

2019年6月28日 – 10月26日

11:00-19:00 日・月休


ラットホールギャラリーでは2019年6月28日より10月26日まで、ガブリエル・オロスコの個展を開催いたします。新作のペインティングやドローイング、立体作品が展示される本展は、2015年の「Visible Labor(目に見える労働)」展ならびに東京都現代美術館での大規模な個展以来、日本では4年ぶりとなるオロスコの個展になります。オロスコの新作はいずれも、円形をはじめとする彼特有の幾何学的言語と結びつけられながら、彫刻と絵画の間、オブジェクトとイメージの狭間、そして運動と反運動の関係への、作家の持続した関心が現れています。


Gabriel Orozco
Untitled 2019
Courtesy of the artist and Rat Hole Gallery

本展の2つの立体作品はそれぞれ、白大理石とテゾントル(メキシコで建築物等に広く用いられる多孔性の火山岩)からなっており、いずれも30cm四方のキューブから削り出されています。ペインティングやドローイングと同様、キューブの各面にはコンパスを用いて円が形づくられるとともに、ネガティブスペースが強調されています。球形の粘土を街で転がしゴミや埃をまとわせた《Yielding Stone》(1992)や、近年の幾何学文様が機械彫りされた石の作品(2013)とのつながりを想起させるだけでなく、ブランクーシからリプシッツのキュビズム彫刻に至る20世紀初頭の近代彫刻への歴史的参照を見ることができます。

本展のクジラの体を象ったものをはじめ、近年のオロスコのペインティングについて、美術史家ブリオニー・ファーは次のように述べています。「その幾何学的語彙は、非常に装飾的になってきていると同時に、異国的なものが色彩的に装填されている。完全に抽象的でも、完全に具象的でもなく、どこか魅惑的な仕方で幾何学的秩序が自然の意匠にその身を屈服あるい明け渡されている」。 本展では、近年のオロスコのペインティングの出発点をなすドローイングも発表されます。日本の伝統的書画に用いられる金色の色紙に、水彩と黒鉛で幾何学文様が描かれたそれらのドローイングは、ペインティング同様、自然の有機的な形への強い関心を示すと同時に、その直感的ながら幾何学的な構成には、オロスコのこれまでの作品群へと橋渡しする批評的省察を見てとることができます。

 

© RAT HOLE GALLERY  5-5-3-B1 Minami Aoyama Minato-ku Tokyo, 107-0062  11:00-19:00  Closed on Sundays and Mondays